東京新聞社会部にあてて送ったFAX 2月12日の報道について

東京新聞 社会部 御中

いつも読者の目線でのご取材、報道ありがとうございます。
昨年の原発事故以降、特に原発放射能問題に関して、他紙を大きく引き離す素晴らしい記事を多数発信して下さり、感謝申し上げます。

さきほど電話で、昨日の社会面で大きく取り上げていらした放射能対策とお弁当持参に関する記事について、感想を伝えさせていただきました。電話口の女性の方はとても丁寧に話を聴いて下さいました。ありがとうございます。補足をまじえながら、ファックスをさせていただきます。

記事の最も大きな見出しが「同じ献立で弁当」となっていました。実際にそうしている方もおられるのだとは思いますが、学校は、食教育は行いますが、弁当持参を「不許可」にしたり、弁当の中身を指定することは出来ません。学校は、法的根拠のない要求は保護者に行えません。
弁当の中身を何にするかは、各家庭に委ねられています。
ちなみに我が家も公立小に通う小4の娘の昼食を昨年5月よりお弁当に切り替えておりますが、学校にお弁当へのお許しを乞うのではなく、ただ「切り替えます」と連絡帳で伝えただけです。
給食の献立表を見て、自主的に、似たようなメニューにできる時だけ、1〜2品、入れることはありますが、毎日同じにする必要もないし、メニューによっては同じにすることで被曝リスクが上がってしまうので、基本的に毎日自由に作っています。
学校はクラスで1人、2人のお弁当の子が全体からいじめられるようなことのないよう、気を配って下さいました。具体的には、弁当の初日に校長先生が教室を訪れ、「おいしそうだねぇ」と一言つぶやいて立ち去ってくれたのですが、これが功を奏し、全く問題なくお弁当をスタート出来、これまで何ら問題もありません。この、校長先生のつぶやき作戦は実は、栄養教諭と担任と校長とで打ち合わせた上で行なって下さったと聞き感激いたしました。

農水省のHPには、諸外国が日本のどの地域の食品を輸入規制しているかのリストが公開されています。関東と東北の都県のものは海外から買ってもらえていないのです。しかし学校給食には地産地消、食べて応援のかけ声のもと、そうした地域のものが用いられています。
国や自治体の発表する放射能測定結果は不検出が多いですが、一方市民測定所が測定すると、多くの食品から放射性物質が検出されています。
子どもが食べる学校給食こそ、汚染のないものを優先的に使うべきだと思います。危険がかなりはっきりとわかっているキノコ、タケノコ、栗などは、もう給食から除外するくらいでもよいはずです。

娘の小学校では、米の産地を新米から北海道産に切り替えました。牛乳や給食の辞退にも、一切何も言いません。内部被ばく防止について、ご理解のある学校だと思います。ただ学校運営にはさまざまな制約があり、給食でできることにも限界があります。私としては、素晴らしい学校に感謝しつつ、リクエストもしつつ、当面はお弁当持参を続けるつもりです。

私は毎朝子どものお弁当を写真に残し、使った食材の紹介とともにTwitterに載せるのが日課です。全国のお弁当ママたちとの交流にとても励まされています。
学校が弁当を認めない、同じメニューを強制させられて困っている、そうした声はまだまだなくなりません。
もし可能でしたら、給食を食べることを本来は学校は強制できず、弁当を禁止することは法律的に出来ないことにも今後の報道で触れてください。助かる人がたくさんいます。

以上、お読み下さりありがとうございました。